4:アサーティブな考え方
アサーションでは、コミュニケーションの場面で使えるスキルも学びます。
しかし、アサーションはスキル以前に「自分の考え方」を見直します。
■アサーティブな考え方
相手の話をどのように受け取るか、あるいは自分からどのような発信をするかは、
「自分の考え方」がベースになっています。より良いコミュニケーションをするためには、
まず、自分の考え方がアサーティブかどうかを見直します。
ここで言う「アサーティブな考え方」というのは、
「偏りのない、現実的な考え方」といった意味合いです。
人は社会生活をしていくなかで、様々な考え方を身に付けていきます。
ここで言う考え方には「価値観」や、「信念」といったものも含みます。
また、考え方の中には、あまり現実的ではない、
その人だけが強く思い込んでいるものも含まれています。
考え方がアサーティブでないと、物事の受け取り方や、主張の仕方も、
アサーティブに行う事が出来ません。
結果、アサーティブなコミュニケーションもできなくなります。
■考え方を見直す
アサーションでは、心理療法の知見も利用しながら、自分の考え方を見直していきます。
それは、自分の内面を見直す、心理的な作業であると同時に、
「自分がどう考えるか」を考えるという点においては、哲学的な作業です。
私は「アサーションはスキルであり哲学である」と思っていますが、
それはアサーションの修練が、こういった、内省的作業を伴うものだからです。
こうした内面的作業を通じ、考え方からアサーティブにしていく事により
後から学ぶアサーションのスキルも、効果的に扱えるようになります。
文責:コンサルティング事業部 山下