6:人をニュートラルにする
今回は、アサーションの特徴を、私の視点から考えてみたいと思います。
■アサーションへの好感の理由?
私が初めてアサーションに触れたのは
20代の前半の頃だったように思います。
その頃から、私はアサーションに好感を持っていました。
しかし、それは感覚的なもので、
自分がアサーションに好感を持つ理由を、
上手く言葉にすることはできませんでした。
30代になって、仕事でもアサーションに触れるようになって、
ようやく、自分がアサーションに対して感じていた事を
言葉にする事ができました。
■人をニュートラルにする
私は、アサーションの魅力は
人をニュートラルにする所にあると思っています。
アサーションの哲学やスキルを一つ一つ良く見ていくと、
様々な所で、考え方や行動が
偏らないように配慮されている事が分かります。
同様に、アサーションの哲学やスキルには、
極端なものや、決めつけ・押し付けがありません。
結果として、アサーションを学んでいくと、
考え方やコミュニケーションの取り方が、
ニュートラルへと近づいていきます。
■コミュニケーションの傾向を例に
例えば、コミュニケーションの傾向に対する、
アサーションのアプローチを見てみます。
アサーションでは
・非主張的=言いたい事を言えない
・攻撃的 =過度に言い過ぎてしまう
といったコミュニケーションの傾向から、
・アサーティブ=自分も他人も尊重し、適切に主張できる
というコミュニケーションができるようにしていきます。
非主張的に偏ることもなく、攻撃的に偏ることもない
コミュニケーションを目指します。
しかし、アサーションは、これだけでは終わりません。
・時には、アサーティブでなくても良い
と考えます。
・アサーティブであることが望ましいが、
アサーティブでないことも、選べる
と考えます。
いつもアサーティブであるべき!
という押し付け・決めつけはしません。
人間ですから、アサーティブでいられない状況もあります。
その時は、アサーティブでなくとも良い、
と考えるのです。
■アサーションの爽やかさ
ここでは、コミュニケーションの傾向に対する考え方
を例に挙げました。
アサーションの哲学やスキルは、
色々な所で、偏らないように配慮がなされています。
それが、アサーション全体に、
ニュートラルで爽やかな印象を与えている
というわけです。
文責:コンサルティング事業部 山下